吒枳尼眞天とは

心に響く名言・格言

I hope you live as you please. Because it’s your life.
「好きに生きたらいいんだよ。だって、君の人生なんだから」

                      ジョン・レノン


 この言葉は「君は君の思うように生きてほしい。だって、その人生は誰でもない“君自身のもの”なんだから」という意味です。

 「こうしなければならない」「こうあるべきだ」という枠からいったん離れて、自分の心に正直に、自分のペースで生きていいんだ。そんなシンプルで力強いメッセージだと受け取ることができます。

 12月8日は、ジョン・レノンが凶弾に倒れた日です。彼の残したこの言葉は、今も多くの人の心に響き続けています。けれども、現実の中で「好きに生きる」ことは簡単ではありません。「こうしなければならない」「こうあるべきだ」という思いに、私たちは日々縛られています。

 かつての私も「会社には定年までいるべきだ」と信じていました。

「家族のため」「世間体のため」という“べき”を握りしめて、それ以外の選択肢を考えようともしなかった時期があります。しかし、思い切ってその“べき”を手放し、定年前に早期退職しました。今振り返ってみれば、「好きに生きる」とは、すべてを投げ出すことではなく、自分の中にある“自然な心”を取り戻すことなのだと思います。

 神さまも仏さまも、本来は「こうしなさい」と命じる存在ではありません。人がそれぞれの天命と向き合い、自分らしく生きることを、そっと見守ってくださる存在です。神仏習合の教えにある「自然(じねん)」とは、まさにその“ありのままに生きる”ということ。他人のものさしではなく、自分自身の心の声に耳を澄ませて生きるあり方です。

 一日のうち、ほんのひとときでもいいので「好きに生きる時間」をつくってみませんか。土曜日を“自分のための日”にするのもよし。夜寝る前の30分だけはメールも見ず、心を静かに整えるのもよし。

 代沢稲荷にご参拝のときは、お社の前で手を合わせたあと、「自分は本当は、どう生きたいのか」と、心の中でそっとたずねてみてください。

 そんな小さな時間の積み重ねが、きっとあなたの人生を少しずつ、軽やかにしてくれるはずです。

 

【人物紹介】

ジョン・レノン(John Lennon/1940–1980)

イギリス・リバプール出身のミュージシャン。ビートルズのメンバーとして世界的な成功を収めたのち、ソロとしても『Imagine』など多くの名曲を生み出しました。平和活動にも力を注ぎ、今もなお世界中の人々に影響を与え続けています。

 

 

代沢稲荷 宮守 阿川峰哉

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