吒枳尼眞天とは

二十四節気
〜季節を感じるこの一句

文・浦川聡子

ゆきふると
いひしばかりの
人しづか

室生むろう犀星さいせい

12月7日は大雪です。「雪がさかんに降りだす頃」の意。

掲出句、そのひとは窓の外を見て「雪が降っていますね」と、言ったきり、しずかに何も言わずにいる。言われてその雪を見るひともまた、何も言わずに降る雪を見ている。言葉がなくても心が通い合う、あたたかい空間があります。

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