吒枳尼眞天とは

二十四節気
〜季節を感じるこの一句

文・浦川聡子

夏至の日の
手足明るく
目覚めけり

岡本 ひとみ

六月二十一日は夏至です。北半球の昼が最も長く、夜が最も短い日。北欧の国では、なかなか沈まぬ太陽の下、広場に樹木の葉や花の飾りをつけた柱を立て、民族衣装で踊り明かし、夏至を祝います。この日を境に、昼の時間は冬至の日まで減りつづけます。
掲出句、夏至の朝に目覚めたとき、外はすでに明るく光があふれています。「ああ、今日は夏至なんだ」と思うと、手足も明るく軽やかに感じられるようです。作者の岡本眸は「俳句は日記」といい、なにげない日常をさりげない言葉で言い表しています。

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