吒枳尼眞天とは

二十四節気
〜季節を感じるこの一句

文・浦川聡子

初蝶来はつちょうく
何色なにいろ
こた

高浜虚子きょし

4月4日は清明です。清浄明潔せいじょうめいけつという言葉を略したもので、万物が清らかで明るく、命が輝く季節です。花が次々と咲き、蝶が舞い、鳥が囀ります。
古来より中国では、天気もよくなり暖かくなったこの清明に、家族そろって先祖の墓をきれいにし、ご馳走を食べる風習があるようです。

掲出句の「初蝶」とは、その年初めて出会う蝶のこと。
「今年初めての蝶が飛んで来たわ」
「何色だった?」
「黄色よ」
何気ない会話が一句になりました。

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